近現代・日本のお金 新掲示板

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日本の紙幣・硬貨の注目ポイントなど - ビスタカー

2023/06/09 (Fri) 01:18:39

野口 KK-Z MK-X PK-W
樋口 CG-U CX-U CS-Z


現在の日本の紙幣・硬貨の製造状況は次のようになっています。

・2000円札・50円玉・5円玉・1円玉…新規製造中止(このうち硬貨はミントセット用のみ製造中)
・10000円札・5000円札・1000円札…現在出回っているE号券は製造終了、来年出回る予定のF号券のみ製造中
・500円玉・100円玉・10円玉…現在出回っているデザインのものが製造中(500円玉はバイカラークラッド貨)

というわけで、現在日本で出回っているデザインの紙幣・硬貨の中で、新規製造中なのが500円玉・100円玉・10円玉の3種類の硬貨しかない(しかも今年は10円玉の製造枚数も大幅に減らされる)というのも珍しい状況と思います。


今後の日本の紙幣・硬貨に関する注目ポイントとなりそうなことを書いてみます。
・5円玉のデザイン変更について…5円玉は貨幣面の額面表記が「五円」と漢数字だけとなっていますが、ウクライナ戦争による金属価格の高騰の影響で、素材価値が額面に近づくことがありました。このまま金属価格が高くなれば、アルミ・銅メッキアルミ・ステンレス・銅メッキ鋼鉄あるいは銅メッキ亜鉛等のような素材価値の低い金属に変更され、それに伴い「5」のアラビア数字表記のあるデザインに変更されることも考えられるかもしれませんが、下の流通停止についてのことも考えると微妙です。
・1円玉・5円玉の流通停止について…キャッシュレス化の進展に伴い、小額硬貨の流通量が少しずつ減ってきてはいますが、現時点でも特に現金派にとっては1円玉や5円玉などは普通に不自由なく流通しているように見える状況です。しかし、金融機関での入金手数料では、大量の1円玉は手数料負けしてしまうことが多いことや、少し前まで逆両替に便利な「コインスター」が日本にあったのが、これも大量の1円玉が経営圧迫要因となって日本から撤退を余儀なくされたという話もあり、2021年2月に泉健太が1円玉・5円玉の廃止を提案したこともあり、世の中を広く見ると、最近では特に1円玉は肩身が狭くなっていると言える状況です。1円玉の支払いでの受付を断る駄菓子屋もごく一部ながらあるようです。
 仮に1円玉や5円玉を流通停止にしようとする場合は、次のようなことが考えられます。
 ・1円玉のみを流通停止にする場合…現金支払いは二捨三入七捨八入、キャッシュレスは従来通り
 ・1円玉と5円玉を流通停止にする場合…現金支払いは四捨五入、キャッシュレスは従来通り
 その場合、既に流通している1円玉(と5円玉)に関しては、かつての小額通貨整理法の時と同様、金融機関で一定期間上位通貨との交換を受け付けた後、完全に通用停止にすることや、当分の間(あるいは無期限で)金融機関での上位通貨との交換のみを受け付けることが考えられます。ミントセット用の1円玉と5円玉の製造を続けるかどうかというポイントもあります。そして、現在事実上流通していない1円札4種(旧一円券・改造一円券・い一円券・A一円券。5円玉も流通停止の場合は5円札(A五円券)も)の通用停止もあり得ると思います。また、いきなり日本全土で1円玉や5円玉を流通停止にすると混乱が起こるかもしれませんので、まずはとある市内のみで、あるいはファミマのみやローソンのみなどといったレベルで実験的に行うのもありかもしれません。
・500円バイカラークラッド貨の自販機の対応状況…僕の経験では、少しずつ500円バイカラークラッド貨対応の自販機も増えてきている様子ですが、まだまだ500円ニッケル黄銅貨しか対応していない自販機が多いようです。F号券の発行と同時に対応させる方針としている会社もあるとどこかのネットのニュースで見た記憶もあります。
・5000円札の製造中止について…以前にも◎さんが度々指摘していたことですので、今回は詳細は割愛します。
・F号券も、発行されて実物を手にしたら、偽造防止技術をよく見てみたいです。特に紫外線照射で光る場所や、高精細すき入れなどです。マイクロ文字とかもルーペで見てみたいです。ホログラムは日銀での展示見本券でもある程度見れそうですが。あとは記番号の法則ですね。

あと最後に、近年ではスウェーデンやデンマーク、中国などといった辺りで、社会がほぼ完全にキャッシュレス化され、現金がほとんど流通していないという状況を見て、日本の歴史上の話ですが、江戸時代の「銀目の空位化」とも一脈通じるかもしれないと思って思い出しました。銀目は本来丁銀や豆板銀といった秤量銀貨の重さがそのまま通貨単位となっているものですが、南鐐二朱銀の発行以降、丁銀や豆板銀の流通量が減少し、材質としての銀貨の流通は金貨単位の銀貨(南鐐二朱銀・一分銀・一朱銀)に取って代わられる傾向となり、銀目取引も藩札や手形に中心が移り、幕末(丁銀・豆板銀で言えば安政銀に当たる)には丁銀・豆板銀はほとんど流通せず、日常的には銀目は帳簿や藩札等に表記される計算単位でしかないという感覚だったようです。銀目の藩札や手形が金属貨幣に交換される場合、秤量銀貨ではなく金貨単位の貨幣に交換されるのが通例だったようです。

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